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それいけ、大運動会! のまき

 ぱっぱらぱっぱっらっぱっぱらー♪
 町から遠く離れた辺境の砂漠のど真ん中で、今、録音されたファンファーレが高らかに響き渡る。
 整然と並んだ参加者に激しく照りつける日差しが眩いほどに反射して、なんとも不思議な空間を生み出している。
 きらりと汗が光る参加者の額には組毎の色違いの四色の鉢巻がきっちりと結ばれており、熱気を含んだ風に先がひらひらと舞っている。
 ガ、ピー、ガガガガ

 風が舞い上げたハウリング音に、皆、ぴっと姿勢を正すと正面を向く。
 彼らの中でも特に大柄なリーダー格の影が4つ、ぴこぴこと伸びたコードを足代わりにしてマイク前に出ると、コードの一端をぴっと宙に伸ばして、声を張り上げた。
「我々ぇ〜プラント一同はぁぁぁ〜」

「プラント精神に乗っ取りィィィ」

「正々ぃ〜堂々ぅ〜」

「戦い抜くことをぉぉ〜〜〜〜」

「誓います〜っっっ!」

 ぱっぱらぱーっ
 うぉぉぉぉぉぉっ!

 最後に華麗なファンファーレを伴って選手宣誓が終わると、砂漠いちめんにどこから集結してきたのか謎を呼ぶプラントの団体が雄叫びをあげた。
 そう、今日はプラントによるプラントのためのプラントの大運動会なのだ(笑)!

「第一種目〜、障害物競走〜〜〜〜」
  「選手のみなさんは〜〜入場口まで集合してください〜〜〜」

 毎度おなじみの放送から流れて、ペカペカきらきらとガラスをきらめかせながら、プラントたちが容器ごと押し合いへしあい入場口にひしめき合いながらも、スタート位置に立つ。
 かなりやる気十分のようである。
 
「いやぁ、それにしてもガキの頃、思い出しますねぇ」
「つーよりはさ」
と、強制的にプラントに誘拐された技術者たちはぷかぁとタバコの煙を宙に吐き出した。
 ちなみに、彼らがいる天幕には達筆すぎて読み取れない字で「救護室」(笑)と書かれている。

「誰が考えたか知らんが、あいつら・・・いったいどうやって競技するつもりなんだ」
 指差した先には、障害物のコース。落とし穴に山あり谷あり網くぐりあり。

 しぃぃぃぃん
 
 ぽつりと呟かれた言葉なのに、ナゼかざわめいてスタートを待っていたプラントまで静寂に包まれた。
「うぉぉぉ、イカンっ! 自虐的突っ込みは禁止じゃァ!」
「え?」
 と、年長の技術士長が絶叫した。
「知らんのか!? 奴らは都合が悪くなると自爆してその場をごまかす習性がっっ・・・て遅かったかァァァ!」
 頭を抱える技術者の目の前で、のっけからの落とし穴に豪快に転んで、ガラスを半壊させた照れ隠しに「てへv」と笑いながらプラントがぷちぃっと自爆ボタンを押す。
「うぉぉぉっ、やめろーーーっっ!!」

 ちゅどーん
   ちゅどーん
      ちゅどーん
         (以下エンドレスで三日三晩・・・・)

「れ・・連鎖しとる・・・」
「ぷよぷよかい・・・」


 どこかの砂漠には、かつて宇宙船が墜落した後と見られる大量のプラントの残骸が今もなお残っているらしい・・・。
 そして、突如消滅したプラントのために砂に沈んだ町が幾つもあったという話は・・・誰もしらない。

久し振りに書いたTRIがこれか……ちょっと終わってるかも