牧師のためになるおとぎ話シリーズ 第1回
らぶらぶ夫婦の掟


 昔話をしたろうか。

 あるトコに一組の夫婦がおったんやと。旦那のナイブズは嫁はんのヴァッシュにえらいベタ惚れで、その上やきもち妬き。毎日(まいんち)毎日嫁はんが嫌がっとんのにも関わらんと、嫁はんの慕っとった女殺すわ、ムヤミに他人痛めつけよするわ、嫁はんがちょお目の届かんとこにいけばGUN−HO−GUNS(お庭番)使こうて探し出したりと、ごっつ激しい切れッぷりやった。
 そんなある日のことや………………

飾       飾       飾

 ヴァッシュはものすごく可愛らしい口調で起き抜けのナイブズに云った。
「ナイブズ。ごめん俺、悪い奥さんだったね」
「ヴァ…ヴァッシュ……?」
「反省したんだ。これからはちゃんといい奥さんになるよう努力しようと思って! とりあえずお前に喰らわせるモノを作ってみたんだっv」
 じゃじゃーん♪
 ヴァッシュの後ろには完璧なフランセモーニングがほっこりと湯気を立てている。
「ヴァァッシュ!! ようやく判ったんだな、俺の愛が───────ッッ」
「ああ。──イヤと云うほどな。」
 最後の一言は小さく氷のような声だったりもするが、感動に打ち震えるナイブズの耳には届かない。そしてヴァッシュはさらに可愛らしく小首を傾げてナイブズに擦り寄った。
「でね。俺ちょっとやってみたいコトあんだけど、ナイブズ」
「なんだ?(へらぁ)」
 ヴァッシュはにこにこと巨大な銀色のスプーンを取りだした。そしてなにやら互いにぶつかり合ってはカラカラと硬い音を立てていた、なにやら黒くて丸くてちょろんと紐のとびでた物を掬い取り。
 でれんと鼻下がのびているナイブズの口元へ差し出した。
「はい、ナイブズv」
 笑顔全開。
「あーんして、あーんv」
 ぶっ!
 鼻の毛細血管が爆破されるナイブズ。
(ここここれは…新婚&ラヴラヴカップルの伝説では───!?)
「ナーイーブーズー?」
「いっ…いや」
「あーん」
 さらにヴァッシュは突きつける。幸せの絶頂に浸りきり、ナイブズはスプーンに食いついた。
「あ─────んっ」
「あ─────────ぁんvv」

「ナ…ナイブズ様それはッ………(汗)」


 遠くからレガートの声が届くが、2人は気にしない!

 はむっv

 かかった!
 にやりとヴァッシュが背中を向けて丸眼鏡を装着する。
 実はヴァッシュがナイブズに喰らわせたのは超小型爆弾一〇三型俺式だったのだ!!


 ぼが──────ん!!!
            ぼが────んん!
                      が────ん

飾       飾       飾

──まぁな、嫁はんのタイドがいきなり変わったら男はみんな気ィつけぇゆうコトやな。
──ほへー。牧師のあんちゃん、タメになる話やなー。
──そうかそうか。話代はそこの梨1つで勘弁してるわ。
──うお!? がめつぅー。



あかる:TRIGUNお初書き。……なんだかなぁ、根っからギャグ人間なんですよ、もう(笑)

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